スマートシティ取組事例
IoTを活用した鳥獣害対策とジビエ産業による地域活性化
近年、全国的に野生鳥獣による農作物被害が深刻化しています。一方で狩猟従事者は高齢化、担い手不足により減少傾向にあり、効率的な鳥獣害対策が課題となっています。本取り組みではイノシシの被害が拡大している木更津市をフィールドに、産官学連携でIoTを活用したイノシシ捕獲の効率化を図るとともに、民間の獣肉処理加工場と連携し、流通から販売までの一連の工程を担う6次産業化の進展、地域産業の活性化をめざします
【取り組み概要】
■ 赤外線センサーによる檻の進入検知とアラート通知を通じ、捕獲時のみの確認で巡回回数を削減。
■ ネットワークカメラによる檻の映像監視と捕獲鳥獣の種類や大きさ等の生態把握により、処理稼動を効率化。
■ 遠隔操作可能な自動給餌器による給餌稼動の削減や給餌頻度の最適化を通じ、捕獲率を向上。
■ イノシシの検知データ等を蓄積し、地図上にマッピングすることでイノシシの生態把握や効率的な檻の設置を可能に。(生態情報の「見える化」)
今後は鳥獣害対策を皮切りとして、観光・商業・福祉等様々なユースケースへICTの活用を拡大していくとともに、多分野横断型のICT実装を可能とする通信ネットワーク基盤の整備を通じ、地域全体の課題解決を実現する「地方版スマートシティ」への発展をめざします。