人を中心にした“まちづくり”
次の未来へ「学び」を伝えるドコモサステナスクール
NTTドコモは、子どもたちの学びをサポートする、という目的のもと2024年1月から「サステナスクール」という取り組みをスタートしました。
ドコモの強みであるICT(情報通信技術)を活用し、今ある社会課題や将来の暮らしなどに対する視点を養ってもらおうと始まったサステナスクール。その具体的な活動内容はどのようなものなのでしょうか。今回は、スクールの一環である中学生のみなさんの企業訪問を通して、プログラムで学べること、体験できること、そしてドコモが子どもたちに伝えたいことを紐解きます。
目次
子どもたちにとっての「気づきの場」をめざすサステナスクール
NTTドコモは、通信事業を基盤とするとともに、その通信技術の有効活用や安全性を普及する活動を行なってきました。その一つに2004年から「スマホ・ケータイ安全教室」があります。この取り組みは、誰もが携帯電話やスマートフォンを安心安全に使えるように、という想いのもと、全国の学校や地域交流の場で10万回以上も開催されてきたのです。
サステナスクールは、そんなスマホ・ケータイ安全教室の長年の活動で得たノウハウや地域との繋がりをさらに進化させた取り組みと言えます。「情報を活用して積極的に社会に参画する」「社会課題に関心を持ち、行動につなげる」「仕事や企業の社会的役割を知り、自分らしいキャリアを拓く」という3つの観点から、学校向け、家庭向けに用意されたプログラムは、子どもたちが社会課題や環境問題に対して考えるきっかけを与えるものになっています。
サステナスクールで行われる6つのプログラム
プログラムには、取り組みの原点であるスマホ・ネット安全教室とともにSDGs教室や企業訪問などが並びます。どれも子どものころから触れるべき、先端教育と言えますが、なぜドコモが教育の場をサポートするのでしょうか?ドコモのサステナビリティ推進室社会貢献推進担当の山本梨容子課長はこう答えてくれました。
サステナビリティ推進室社会貢献推進担当の山本梨容子課長
「参加した子どもたちからも『ドコモって携帯電話の会社だよね』ってよく言われます。ただICTを活用した社会課題の解決のためのソリューションの提供なども推し進めているんです。たとえば、デジタル教材を使用した子育て支援サービスや5Gの遠隔医療システムがそれにあたります。サステナスクールでは、子どもたちにそんなドコモの一端を知ってもらうとともに、一人ひとりが社会の中で将来どんな役割を担うべきか、ということへの気づきの場にしたいと思っています」
子どもたちの自由な発想が、ドコモにとっての刺激に
そんなサステナスクールのプログラムの一つである「キャリア教室 企業訪問」に同行しました。企業訪問は、東京都永田町にあるドコモ本社ビルで行われます。訪問する中学生に向け、先進のソリューションが並ぶショールーム「ドコモフィーチャーステーション」を開放しています。そこでは、座学とソリューションの実体験を通して、学生たちにドコモの取り組みを伝えているのです。
座学では、今、世の中にある地域や環境、医療や教育などの社会課題について、学生が講師と意見を交わしながら学びます。同時に、ドコモのスマートグラス(*1)やフィールテック™(*2)などの先進のソリューションのことを伝え、それら社会課題に対してどのように活かすべきか、学生たちから意見を伺います。その場で飛び交う子どもたちの自由な発想や純粋な疑問は、ドコモで働く人にとっても、学びの場になっているのではないでしょうか。
今回、企業訪問を行なっていた中学生の一人に、今回の訪問について感想を伺いました。
「将来のことがまだ決まっているわけじゃありません。特に興味を持っている仕事も今はないし、自分の将来について、どうすればいいんだろうと、少し不安がありました。ただ今回の企業訪問を通じて、解決しなければいけない課題もたくさんある、ということを学びました。ただ、そんな課題に対して、おもしろい技術や新しいアイデアで解決しようとする、ドコモの取り組みを体験できたことはよかったです。将来の自分を考えるヒントにしたいと思います」
*1 スマートグラスとは、メガネ型のウェアラブルデバイス。ディスプレイが採用されており、視界に大画面で情報を表示することができる。ドコモでは、エンターテインメント目的はもちろん遠隔作業支援型のモデルも販売されている
*2 フィールテック™とは、遠くにあるモノの質感をよりリアルに感じることができるドコモが開発を進めるテクノロジー。「触覚」を記録し、その感覚を他者へ共有することができる技術
次の社会のために。広げるサステナスクールの活動
企業訪問のもう一つの目的が、ソリューションの体験です。座学でも話にあがったスマートグラスやフィールテック™を実際に体感できるのです。スマートグラスで観光名所を疑似体験したり、フィールテック™でナビゲーターの人と触覚を共有したり、学生たちはその体験一つひとつに驚きの声をあげます。先進の技術に触れることは、子どもたちの知識欲を高め、将来への新たなチャレンジにつながっていく。そんな想いが垣間見える訪問でした。
そしてサステナスクールのもう一つの側面として、環境保全活動やSDGs教育があります。実際に子どもたちをフィールドワークに連れ出し、植林やサンゴの保全活動などを行っており、その活動は今後さらに力を入れたいそう。
山本さんは、サステナスクールを始めとするドコモの活動について、「ドコモの生物多様性プロジェクトや『ドコモの森』と呼ばれる森林整備活動など、環境問題に対しても、企業として長らく向き合ってきました。私たちが作るソリューションをうまく利用することでより良い未来が描けるんじゃないかと。そこには、次の社会を担う子どもたちとのコミュニケーションが不可欠です。そんな子どもたちとともに、より良い社会を作るため、サステナスクールもどんどん進化していきますよ」
子どもたちの将来と教育にとって、ドコモはどのような役割を担っていくべきか。サステナスクールには、通信事業という枠組みを超えて未来を築く、ドコモの新たな志を垣間見ることができました。
(リンク)
ドコモサステナスクール